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バガボンド32巻
2010.01/26 (Tue)
![]() | バガボンド 32 (モーニングKC) (2010/01/15) 井上 雄彦吉川 英治 商品詳細を見る |
強さとは何か?
強さを求めることとは何か?
天下無双とは何か?
なぜ剣を振るのか?
欲望とは何か?
生きることとは何か?
殺し合いの螺旋とは何か?
井上雄彦がバガボンド年内完結を宣言して、物語は収束へ。
吉岡一門編を終えてから、ずっと武蔵の悩み、苦しみ、迷いを
描いてきていて、ここ最近のバガボンドは哲学書みたいだ。
読んでる側にも、強烈に問うてくるたくさんの疑問と答え。
まるで、漫画というより一枚の絵画を見ているよう。
そして、もやもやとした読後感。
正直言って面白くない。
吉岡一門との壮絶な殺し合いが、最高に面白く、最高に悲しくて
(清十郎が武蔵に殺されたときは、電車の中だったのに思わず
茫然自失となり泣いてしまった)、盛り上がりは最高潮だった
だけに、どんどんしぼんでいく今の展開は、全く面白くない。
武蔵の戦うことへの執着が薄れたり、また戻ってきたり。
でも、面白くないことを否定するわけではない。
面白くない。
面白くはないのだが、最終決戦である小次郎との戦いへと、
盛り上がりの勾配をつけるために必要な時間だと思うので。
ただ戦うこと、斬ること、強くなることだけを考えて、悪鬼の
ごとくひたすらに剣を振り続けた武蔵が、吉岡一門を相手に
たった一人で、壮絶な長い長い戦いを挑み、それに打ち勝ち。
残ったのは、使えなくなった右足と、心にぽっかりと空いた虚。
子供の頃からずっと憧れ続けてきた天下無双。
極めた武蔵の内側に、答えはなかった。
そのことに気付いたとき、武蔵は戦うこと、剣を振ること、
生きることの意味を考えるようになる。
ただの殺戮ではなく、剣を振ることに意味や価値を見出したとき
佐々木小次郎という、純粋で、気高く、強く、ひたすらに無心で、
まっすぐに剣を振る男と対峙するわけだ。
歴史的には、武蔵が小次郎(巌流某)を殺したとなってますけど、
井上版ではどういうふうに帰結するのか楽しみです。
それにしても、吉岡編は本当に面白かったな。
吉岡一門のキャラたちがカッコよすぎて、大好きでした。
吉岡兄弟ももちろんだけど、植田たち十剣も素晴らしくって。
ありゃ描き終えたら燃え尽きますよね、わかります(´∀`)
***
ところで、雑談ですけど、武蔵が吉岡一門と死闘を繰り広げた
京都の一乗寺に、大学時代一人暮らしをしていたんですよね。
当時、NHK大河の影響もあって、武蔵ゆかりの土地ってことで、
少しだけ盛り上がっていました(笑)
実情はラーメンと893で有名な町で、夜はバイクのエンジン切って
手で押さないといけないとか都市伝説がありましたけど、実際に
うちのマンションの同じ階の住人が、玄関口でやかられてたり、
結構怖い思いもしました(´Д`)
まほろ駅前多田便利軒
2010.01/25 (Mon)
小説家(エッセイスト)では三浦しをんが断然好き。きっかけは忘れたけど、2007年ぐらいに「しをんのしおり」を
手に取ったが最後、それからずるずるとしをん先生の虜に。
マイナー出版社の本が多くて、本屋で取り寄せする日々。
毎日むさぼるように、しをん先生の既刊エッセイを読破しました。
しをん先生のエッセイの好きなところは、彼女自身が腐女子で
(BLコミックスのレビュー本まで出している)、BUCK-TICKの
熱心なおっかけで…という自分に何か似てるにおい(私に限らず
女子なら必ずある部分だと思うが)と、根元は純文学少女で、
そのしっかりした文才、言葉選びのセンス、深い知識と教養。
読んでウンウンと納得したり、ほーほーと感心したり。
そんなただのオタク女子(年上の女性に失礼)に、直木賞作家と
いうラベルをつけたのが「まほろ駅前多田便利軒」という作品。
第135回直木賞を受賞した立派な小説です。
最近ならば、小出恵介主演で映画化された「風が強く吹いている」
の原作者もしをん先生です。
ところで、しをん先生のエッセイは全部読んだ私だけど、実は
小説は1つも読んだことないんですよね。
理由は、エッセイストとしての彼女が好きなことと(彼女の人格
というか人となりが好き)、小説を読むなら時代物(幕末限定)、
ミステリー(近代含む)ってなんとなく自分の中で決まっていて、
もちろん評判がよい作品も多いので、気にはなりつつも何となく
今まで手に取ってなかったっていうかんじです。
ところが、先日、下旬の本屋チェック(毎月5日、20日には必ず
本屋の定期巡回をしている)をしてみると、こんなものが。
![]() | まほろ駅前多田便利軒 1 (花とゆめCOMICSスペシャル) (2009/12/18) 山田 ユギ三浦 しをん 商品詳細を見る |
これは…もう即買いコース\(^o^)/
噂の「まほろ」のコミックス化で、漫画はなんと山田ユギ。
このタッグは買わないわけにはいきません!
本屋で、表情には出ないけど、心の中でヒートアップしまくり!
めちゃくちゃテンション上がって、バガボンド32巻をあわせて
お買い上げしました。
山田ユギはBL漫画家なんですけど、業界の人気作家の五本の指に
絶対入ると言い切れる、めちゃくちゃ素敵な漫画家さんです。
私はBLコミックスは種類をあまり読まないので、好きな作家の
本だけを定期的にチェックするってかんじのスタンスですけど、
もちろんユギ先生のは全部持っています。
山田ユギの作品のよさは、主人公カップル以外の脇役たちが、
ちゃんと男女いて、普通に恋愛や生活していて、魅力があって、
BL的なファンタジーではない部分にあると思います。
なんていうかな~「めぞん一刻」的なかんじです。
脇役が生き生きしていて、その空間を楽しいものにさせている。
そういう漫画を描くのがすごく上手な人です。
(めぞん一刻のように、時には影の薄い主役カップルを食って、
脇役カップルが人気出るのも、それまたご愛嬌・笑)。
あと、何を考えてるかわからんクールな美形受。
これを描かせたら天下一品。「俺は悪くない」の鯨井さん最強。
群像劇の描写がうまいユギ先生と、しをん先生のコラボ。
作品をじっくりと読ませていただいた結果、原作が読みたくて
仕方ないんですけど、せっかくなのでコミックスで読んでいこう
って思って、ここは我慢です。
主役は、まほろ駅前で「多田便利軒」という便利屋をやってる
多田というおっさん(山田ユギが好きそうな小汚い哀愁のある
おやじ…といっても30代か?)と、多田の高校時代の同級生、
行天(山田ユギの好きそうな、なんとなく影がある掴みどころの
ないおにいちゃん…あれ?多田と同い年なのに・笑)。
高校のとき誰とも会話していなかった(もちろん多田とも)、
いわゆる変人の行天(ぎょうてん、とそのまま読む)がイキナリ
多田便利軒に押し入ってきて、そのまま住み着く。
便利屋にくる大小いろんな依頼を通して、交錯する人間ドラマ。
そして、超気になる行天の謎。
早く2巻が読みたいな~(´∀`)
というわけで、しをん先生の小説も読んでいこうと奮起。
まほろはひとまず後回しで、「風が強く吹いている」か「月魚」
あたりがベストかなーって思っています。
まぁ、それよりも去年の5月から読み続けてる(一気に読んだり
中断したりの繰り返しでなかなか終わらない)「重力ピエロ」
これを読み終わってからの話だけど。あとちょっとなんだけどな。
HUNTER×HUNTER 27巻
2009.12/25 (Fri)
![]() | HUNTER×HUNTER NO.27 (ジャンプコミックス) (2009/12/25) 冨樫 義博 商品詳細を見る |
H×H最新巻、読んだぞ(´∀`)
発売日前日に本屋に行くぐらい楽しみにしてたが。
前26巻、かなりの急展開で緊迫した内容だったの覚えてるが、27巻
読んでて状況忘れまくってて「???」とついていけない…
そりゃそうだ、26巻出たの去年の10月だよ(笑)
最近刊行スペース安定してきたイメージ持ってたんだけど、WJ連載で
年一ペース、私も冨樫に甘い読者のひとりですな(;^ω^)
今日朝からmixiニュースに、オリスタ記事引用で
『HUNTER×HUNTER』冨樫義博に第2子誕生、休載の原因は育児休暇!?
ってのがあがってたんだけど、ニュース記事日記一覧みてると、
みんな「どうでもいいから仕事しろwww」って口揃えててワロタ(゚∀゚)
確かに冨樫義博は地球が割れても王子って顔でもないし。
武内直子は絵がザツで、ヘタだし、セーラームーンは原作とアニメが
最初から別進行だったメディアミックスで、武内直子自身が優れた
漫画家だってわけじゃないし、稼いでるのがムカつく。
アニメーターの只野和子さんが素晴らしかっただけだし。
おっと話が逸れましたが。
27巻、タコさん(イカルゴだっけ)の活躍がめざましい。
ってかタコの絵描くの楽だからじゃないのか?って雑念は捨てよう。
キルアは相変わらず危なっかしいメンタル面を併せ持っていて、また
そこがいいんだよなぁ~。キルくんってかゾルディック家好き。
でも、前巻の内容忘れてるから、なんでキルアが悲しそうな目してた
か覚えてないっていう…26巻をちゃんと読み直そう(´Д`)
オーラへの恐怖のあまり、白髪になって一気に老けたノブさん。
久しぶりに登場したかと思えば、今度は髪が抜け落ちてた…それだけ
すごいオーラが渦巻く空間だって表現だと思うけど、クールでわりと
カッコイイ系キャラだっただけに結構衝撃が強いんですけど(笑)
まぁ、そういうの描いちゃのが冨樫らしいけど。
王や王直属護衛隊が、ただの感情のない殺戮マシーンだったものが
人間と接触することで個としての感情が生まれ…っていうパターン、
あ、魔人ブウ的展開ですな(´∀`)
モラウとナックルの師弟愛、ナックルはバカヤローだけど、なんか
いいなって思った。
えっと、ヒナって誰だっけ…??
それにしてもキメラ=アント編、長い。
18巻からずっとだって。18巻が発売したのが2003年。もう6年ぐらい
キメラ=アント編読んでるってことか…とんでもねえな(笑)
けど、やっぱり小学生のときから、一番好きな漫画家は冨樫義博。
これだけは絶対変わりません!
士道 19巻
2009.11/27 (Fri)
![]() | SIDOOH-士道 19 (ヤングジャンプコミックス) (2009/11/19) 高橋 ツトム 商品詳細を見る |
士道19巻を読みました。
この巻にして、高橋ツトムが描きたかったことがやっとわかった!
この作品は、主人公・雪村翔太郎とその弟・源太郎をはじめ架空の人物
たちが百連隊(会津藩預り、つまり佐幕派)を結成し、幕末の歴史人物と
交流したり、戦ったりして、フィクションとノンフィクションが絡みながら
進んでいくストーリーで、終着地点はおそらく、翔太郎たちの敵である
これまた架空人物の瑠儀(白心郷の始祖で、野心家で超悪いやつ)を倒す
ことにあるんだけど…完成された幕末という舞台で、わざわざ架空人物を
ひねり出してストーリーにする意味は?と常々思ってたんです。
瑠儀は幕末で莫大な権力を得て、作中では薩長同盟ならぬ、白薩長同盟
(瑠儀の白心郷の「白」が最初に入っている)とかなっていて、幕末
好きな私としてもなんだかなぁ~と思いつつ、高杉晋作のイケ様っぷりに
(*´д`*)アハァ―となってたんですけど。
この巻の最後のほうで、ついにわかりましたよ。
歴史上的にも、坂本竜馬と中岡慎太郎が近江屋で暗殺されたとき、その
暗殺した人物はわかってないことは有名な話だけど、実はそれが翔太郎と
源太郎だったっていう内容だったんです…!
竜馬と中岡慎太郎(こちらも想像どおりクールでカッコいいのー!)が
近江屋で飲んでるときに襲撃事件って流れのくだりで気付かない私も
のんびりしてますけど、最後のほうで、源太郎が中岡慎太郎を斬って、
翔太郎が竜馬を斬ったところで、この巻は終わり。
読み終わった瞬間「うわあーーーー><><><」となりました!!!
なんていうか、すべての符号が一致したといいますか。
この作品を読み続けて、4年。ずっとなんとな~くモヤモヤしてた疑問が
一瞬にして晴れた瞬間でした。
やっぱり、高橋ツトムはすごい!!
ところで。
司馬史観仕込みですけど、竜馬が大好きなれもんです(´∀`)
高知に旅行に行ったお父さんに、立派な像を買ってきてもらったほど。
でも新選組(「撰」と表記するのは嫌いです)も大好きなので、倒幕・
佐幕ともに共感できる部分もあり、どちらも捨てがたい。
「竜馬がゆく」で慶喜が大政奉還したときに、その不憫さに嗚咽するほど
竜馬が涙したっていうシーンが大好きなんです。竜馬本人も倒幕のため
動いていたのに、いざそうなるとつらい決断をした慶喜を思って泣く…
この場面で竜馬が大好きになった!(その後すぐ暗殺されちゃうけど)
というわけで、来年は久しぶりに大河ドラマ完走を目指そうかと!
香取慎吾の新選組は当時ビデオで録画失敗して途中で挫折。
大河ドラマ完走は毛利元就以来です\(^o^)/
秘密7巻
2009.11/15 (Sun)
![]() | 秘密(トップ・シークレット) 7 (ジェッツコミックス) (2009/10/29) 清水 玲子 商品詳細を見る |
「秘密」シリーズは「WILD CATS」に収録されていた頃からのファンです。
清水玲子自体は作品に好き嫌いがあって、自分にハマる作品はハマるかんじ。
ほんのりBLくさくて、それが妙に色っぽくて、でも下品じゃなく仕上がってる
ところが、そこはかとなく上品な作品が多くて好きな漫画家さん(´ω`)
最近は玲子さんの漫画は秘密しか読んでないですけど、7巻買ってからしばらく
積んでたけど、昨日やっと読みました。良質のサスペンス的なできあがり。
読んでるのがギュッてつらくなるような展開多々あり。
でもでもっ!!
やっぱり、なんで青木は雪子さんを選ぶんだろう…(´Д`)
沖縄から帰ってきた青木の病室で、何も言わずに抱きついてきた薪さんを、
青木が抱きしめて…あたりの展開ではページをめくるのも慎重になってしまう
ぐらいに展開に息を飲んでしまいました(笑)
いつもは俺様ツンツンな薪さんが弱さを見せる瞬間、エロすぎです( ゚д゚)
そんな弱ってる薪さんを、青木は抱きしめるだけで、何も言えず。
それから、家に帰って、雪子さんを抱きしめて。
(薪さんと雪子さんは、一人の男性(薪さんの親友であり、雪子さんの婚約者)を
とある事件でなくしていて、ふたりの大きな傷になっているのです)
「大丈夫ですからオレは………
死にませんから…!
ここにいますから…ずっと側にいますから!」
と言いながら。青木は心の中で、
あの時
同じような台詞を誰かに伝えるべきだとずっと思っていたのに
結局 俺の口は 最後まで何も言葉を発しなかった
もし今 同じ時間に戻る事が出来たとしても
あの時間が数分でなく果てしなく長い間続いたとしても
やはり きっと 何もしゃべれないのだと思う
しゃべれなかった
しゃべらなかった
あの人に
伝える言葉は まだ 俺の中にないのか わからないのか
みつけれらない
言葉にすることが
できない
・
・
・
せっ、切ねいよう~~~(´;ω;`)
薪さんにその気持ちをどうして口にできないか青木よ(´;ω;`)
なぜ薪さんではなく雪子さんを選ぶのか青木よ(´;ω;`)
薪さんを幸せにできないなら、中途半端な優しさを見せるな( `_ゝ´)
薪さんももう雪子さんに気を遣う必要はないのに。
でも、自分の幸せを第一には考えらない人なんだろうな。切ない。
